ものをつくる (2)   (ゆ)  No.61 

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

さて、前回のブログの続きですが、学生時代に1カ月間のアメリカ西海岸のホームステイでお世話になったホストファミリーと一緒に、2週間程前に京都を訪れた際のお話です。 当時、30代だったホストペアレンツも70代と60代、今年、金婚式だったそうです。5歳だったお嬢さんもコンピュータエンジニアの素敵な旦那様と結婚し、今や3人(14歳と11歳の女の子、8歳の男の子)のお子さんを持つ立派な母親となっていましたが、ハリウッド女優さんのように綺麗でした。 彼女には、偶然ですが旦那様と同じ名前の弟もいて(ホームステイ当時は3歳で、私のちょうどいい話し相手でもあり、私が帰国した後も『ゆうこはいつ帰ってくるの?』と聞いていたそうです)、彼にもお子さんが3人いるのですが、彼らがまだ小さいので今回の旅行はあきらめたそうです。今回会えなかったのは残念ではありましたが、私が流暢に英語を話せるならともかく、7人家族の相手だけでも大変だったのに12人なんて想像もできません。

5年前にホストペアレンツだけが来日された際は、主人と二人で車で日光にお連れしたのですが、主人は私よりヒアリングができて、それを聞いて私が本当にカタコトの英語でなんとか返すという二人でやっと一人前という感じでした。京都旅行では私だけなので、彼らが来日する1カ月前から、いろいろな人からアドバイスをいただき、毎日のように英会話のアプリや英語の歌のCDを一所懸命聴いていましたが、果して私の錆びついた拙い英会話能力が通用するのかずっと不安でした。

でも、今は翻訳ソフトもあり、東京での招待ディナーの席上で、主人なんかは、「私は英語が苦手なので、このスマホを使います」とさっさと(スマホを通した英語の音声で)宣言して、結構、通じる上にウケていました。5年前に比べれば、携帯電話の機能は本当にアップしていて、通訳・翻訳機能も充実していたので助かりました。こういうアプリをつくる方々を尊敬してしまいますが、人間の「ものをつくる」技術、そして「さらに改善して機能をアップさせていく」技術って凄いですね。

私は、頭の体操も兼ねてなるべくスマホの機能に頼らないようにしていたものの、本当に頭が爆発しそうでした。でも、11歳になるホストペアレンツのお孫さんは、なんと中国語を読めて話せて、日本語も読めるという才女で、家族は『中国人の生れ変りかも?』と言っていましたが、たまに私の文法の誤りも訂正してくれました(一応、英語教師の資格も持ってはいるのですが、彼女は私のいい先生でした)。

携帯電話を始め、いろいろな最新技術が存在する一方で、日本には何百年も続く伝統的な文化があり、そういう所に海外の方は興味津々なようで、ホストファミリーは旅行前にいろいろと調べてきたようです。その一つが茶道で、海外の方向けの茶道教室があり、私も一緒に連れて行ってもらいました。智恩院近くにひっそりと佇む小さなお茶室でしたが、一通りのお点前を通して体験もでき、人や茶道具に敬意を払うことが大切だということ等を和服姿の先生方が流暢な英語で説明してくださいました。

私の伯母が茶道の先生だったので、私も高校生の頃から10年程、伯母から習い、こちらも一応、地方講師の資格を持っているのですが、日本人の私も改めて勉強になりましたし、とても懐かしかったです。お茶は、慌ただしい日常を離れ静寂な時間が流れる空間が好きでしたが、それは国籍が違っても同じらしく、ホストファミリーも『静けさがとても心地良く、茶道の持つ奥深さが分ってすごく良かった』と感激していました。

私は、ホームステイ時の「さよならパーティー」で略式のお盆点前を披露したのですが、あれが全てと思われたら困りますし、正しい本格的な茶道を経験していただけて良かったと安心しました。 ただ、お抹茶は子供には苦かったかも?と思って、末っ子の男の子に聞いたのですが、『美味しかった』とのこと。どうも、抹茶は大ブームのようで、彼らは毎日のように抹茶ソフトクリームを食べていました。アメリカのアイスクリームに比べて甘くなく、健康的なのがいいそうです。

さて、もう一つ、海外の方から見たら興味津々の日本文化を見に(彼らは体験しに)行ったのですが、これは何だと思われますか?長くなりますので、次回にさせていただきます。

Bamboo forest at Sagano 2017.4 photo by y★u

では、よい週末をお過ごしくださいませ。  (ゆ)

 

 

 

 

 

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