立命館大学大学院のプラクティカム(課題解決型長期企業実習)成果発表会を開催

立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科では、企業との協力によるインターンシップ型授業「プラクティカム」を実施しています。2020年度からの3年間、VE協会は同事業に協力団体として参画してきました。当会と提携する上海VE協会何氏VESおよび夏氏が講師となり、管理技術を活用した改善活動について指導しました。

企業の課題を解決するための研究対象テーマについて、院生と協力企業が約半年かけて共同研究し、成果を発表し修了となります。今年は5名の大学院生が参加し、担当教授として立命館大学大学院の澤口先生と韓先生がサポート、当会事務局が運営フォローを行いました。

今回の研究対象テーマは、トヨタの実践する生産性向上のための取り組みである自工程完結(JKK)とVEを活用した「ホワイトカラーの生産性向上」。熟練スタッフの業務について、JKKでプロセス・input-outputの関係・良品条件を明確に洗い出して業務プロセスを分析、そのプロセスに基づいて機能定義、機能系統図を作成、改善提案までを行いました。

研究対象テーマの基本プロセス

 

2022年9月~2023年1月で実施した研究の成果発表会を2023年1月23日(月)に行いました。プラクティカム協力団体として本プログラムに参加して3年目で初めて、立命館大学の澤口先生と院生5名にご来会いただき、オフラインで開催しました。指導講師の何氏、夏氏(中国在住)、立命館大学の韓先生はオンラインで参加のハイブリッド開催となりました。

成果発表会のスクリーンショット

 

プラクティカムの前半では、JKKのプロセスを理解するため、各人が選んだ身近なテーマを使って個人演習を行い、後半は、夏氏が担当する企業での実テーマをもとに、同プロセスを使った改善提案をチーム演習として行いました。成果発表会では、実施した活動内容をまとめ、個人演習、チーム演習それぞれの発表をしていただきました。プラクティカムは全11会合行い、学生の皆さんはその他にもグループ活動、個人活動、夏氏とのオンラインでの打合せなど、自主的に活動され、毎回の課題に取り組みました。

プログラムを終えて、学生の皆さんからは、コンサルタント志望であり本プログラムの内容が非常に有益だった、機能系統図を作ることでJKKの理解もさらに深まった、今後も本テーマの研究を続けていきたい、といった前向きな感想をいただきました。

コロナ以降のオンライン化が定着し、日本と中国という距離がありながらもオンライン、ハイブリッドの環境で半年間の活動を滞りなく実施することができました。

(本件担当:上杉)