2025年度バリューデザインスクール 開催

2025年度協会顕彰

本会では顕彰規程を制定し、VEの普及活動や研究開発、国際交流などにおいて顕著な功績のあった方々、VE活動を継続的に実施して業績に貢献している企業や事業部門をVE全国大会において表彰しています。

2025年度の受賞者・受賞企業は次の通りです。受賞者ならびに関係者の皆様、おめでとうございます。

目次

VE経営者賞

永年にわたり経営者としてVEを指導、推進され、当該組織において顕著な成果をあげた方々に贈られる賞です。本年度はお一人の方が受賞されました。

⾸都⾼速道路株式会社 代表取締役社⻑ 寺山 徹 氏

⾸都⾼速道路株式会社は2002年度からVEを導入しており、20年以上にわたってVE活動を展開している。VE導入時には社内の体制構築に尽力され、2018年度からは経営の立場からVE活動を牽引。2018年度から2023年度まではVE推進委員⻑として社内VE活動を強力に推進された。
その活躍もあり、2022年度には社内VE推進事務局が「VE活動優秀賞」を受賞。2020年から2025年までは本会の理事として、我が国VE活動の普及・発展にも多大な貢献をされた。

VE功労賞

永年にわたり、理事や監事として協会活動に対して顕著な貢献をされた方々に贈られる賞です。本年度はお一人の方が受賞されました。

公認会計士・本会監事 田中 清吾 氏

2014年6月から今日に至るまで、11年以上にわたって本会の監事に就任。総会及び理事会に欠かさず出席され、また定時監査等を通じて本会の健全な発展のために多大なご尽力と貢献をされてこられた。
本会発行の機関紙「バリュー・エンジニアリング」誌において巻頭言を執筆された際には、新公益法人制度移行後の課題について整理して明快に論じられ、協会活動の指針となっている。

普及功労賞

永年にわたり、VEの普及促進や教育活動において顕著な業績をあげた方々に贈られる賞です。本年度は7名の方が受賞されました。

株式会社IHI  技術開発本部 技監 兼 ものづくりシステム変革本部 技監 有村 利信 氏

VE活動が停滞していた2017年当時、推進体制の再構築に従事。VE推進分科会の設立や事業部門に推進責任者と推進リーダーを配置したほか、グループ内のワークショップ・セミナーを主導してVES資格の取得活動を牽引。2017年以降のVES合格者は40名を数える。その取り組みが認められ、2022年度のVE活動優秀賞に同社を導くとともに、第55回VE全国大会での受賞報告『IHIグループのVE活動はこうして衰退した!』が同大会のベスト・プレゼンテーション賞を獲得するなど、VE活動の再構築を考えている企業への指針となっている。

東京ガス株式会社 資材部 調達企画グループ チームリーダー 伊藤 学 氏

2018年に東京ガスにおけるVE活動の立ち上げを行い、資材部内に全社のVE推進事務局を設置。現在では30件/年のVE実践活動を実施するとともに、延べ1,200名以上にVE教育を実施。VEL取得者は189名となり、VE人口の拡大を図っている。また、第53回VE全国大会をはじめ、各大会で自社の活動事例を積極的に発表しており、2025年2月には日刊工業新聞に東京ガスのVEの取り組み記事が掲載された。協会講師としてVDAやVE基礎講座の企業への派遣講師を担当するなど、社外におけるVE人口の拡大にも貢献している。

株式会社フジタ 品質・環境本部VE推進部⻑ 久保田 修司 氏

10年以上にわたって⻄日本⽀部<関⻄地区>の運営委員を務め、VE関⻄大会やVEフォーラムの企画・運営面を⽀えてきた。⽀部が推進している研究活動にも積極的に参画しており、当地におけるVEの普及拡大と⽀部活動の活性化に大きな貢献があった。社内においては、⻑年にわたって⽀店および事業部のVE推進業務を担当。これまでに250名以上のVE教育と50件以上のVEテーマに携わる。現在は全社VE推進のキーパーソンとしてVE人口の拡大や新たな仕組みづくりに注力している。

三菱電機株式会社 コミュニケーション・ネットワーク製作所 資材部 軸丸 宏之 氏

2012年より、自身が所属する製作所においてVE活動実務者の教育および育成を担当。あわせてVE実践活動を200件以上実施したほか、500人を超えるVEL合格者を輩出するなど、社内におけるVE活動の普及に大きく貢献している。
これらの取り組みを通じ、社内のVE活動が活性化するとともに、業務の効率化やコスト削減に大きく寄与している。その努力と成果は、VE活動の重要性を広く認識させるものであり、ほかの企業や団体にとっても模範となるものである。

アットマーク・コンサルティング合同会社 社⻑ 清水 弘幸 氏

⻑年にわたり、東日本⽀部マーケティング部会の副主査(2019年4月〜2023年3月)及び主査(2023年4月〜現在)を務める。2021年3月には研究報告書の取りまとめにおいてリーダーシップを如何なく発揮。VE特別資料『ビジネスアイデアを創出するVEターゲティングプロセス』を発行する等、新しい領域へのVE適用を積極的に提案していくことで、VEの普及拡大と⽀部活動の活性化に貢献している。現在は中小企業診断士として中小企業の経営改革や課題解決にVE思想を取り入れ、顧客に寄り添った伴走型のコンサルティングを広く行っている。

三菱電機株式会社 名古屋製作所 資材部計画課 中島 康博 氏

2010年より、自身が所属する製作所においてVE基礎講座の講師を務め、これまでに2,000名以上のVE技術者を育成してきた。また、VEの実践活動は500件以上を数え、社内におけるVE活動の普及に大きく貢献している。
これらの取り組みを通じ、社内のVE活動が活性化するとともに、業務の効率化やコスト削減に大きく寄与している。その努力と成果は、VE活動の重要性を広く認識させるものであり、ほかの企業や団体にとっても模範となるものである。

エトリア株式会社 購買品質本部 購買・原価統括センター 原価戦略室 渡邉 昌俊 氏

教育全体のロードマップに則り、2006年から設計者向けコスト教育の立案、推進及び講師を担当。受講者は海外を含めて延べ4,000人に上っており、VE活動の普及定着に大きく貢献している。また、要素開発をテーマとしたVE実践活動で成果が認められ、現在も主力機種の開発テーマに取り組んでいる。
社外では講演活動のほか、プロセスベンチマーキング活動におけるVE実践事例を紹介するなど、VEの普及拡大にも尽力している。

VE活動優秀賞

特に顕著なVE活動を行い、その成果が協会活動等において公表され、かつ所属する企業の経営に大きな貢献をした企業や事業部門、グループに贈られる賞です。本年度は以下の事業部門が受賞されました。

三菱重工機械システム株式会社 印刷紙工機械事業本部

「製品の価値向上(主にコストダウン)」を目的とし、VE活動を通じて①受注機会の創出、②品質貢献、③利益向上を目指している。
2022年度から事業本部⻑のもと、設計部門へVE推進者を配置。2024年度からは事業本部⻑室にVE推進者を置き、推進担当と連携して活動を強化している。
VE基礎教育は役職者及びVE実践活動者を優先的に実施し、他希望者にも広げている。基礎教育受講者に対して、VEリーダー取得を奨励。定期的に受験状況を把握し、資格取得者を増やすことにより、VEへの理解を深めた管理者育成を推進している。

VE活動奨励賞

特に中小企業におけるVE活動の促進・活性化をはかるため、VEの考え方に沿った活動を行い、実施事例が創出されている中小企業や小規模事業者に贈られる賞です。記念すべき第一回目として、以下の2社が受賞されました。

須山建設株式会社

業務改善委員会を事務局とし、5S・VE・JITの三本柱で成り立つ「SPS活動」を年間スケジュールの中で展開。会⻑・社⻑が業務改善委員会の委員⻑、副委員⻑を務めており、業務改善委員会、SPS活動推進本部が組織化され、専任者が管理している。
作業所にはSPSスローガン(1歩でも短く、1秒でも短く、1gでも軽く)を掲示し、作業員にも「見える化」をして協力業者一体の活動になっている。業務改善実施報告書は、事務局が催促しなくても毎月最低130件の提出があり、提出者には等級ごとに200円〜10万円までの報奨金を3か月ごとに現金で⽀給している。総従業員数201名のうち、VEリーダーの取得者数は188名となっており、取得率は93.5%に上っている。

株式会社バリューメーク

当社のVE対象は「現場作業」である。製品(物)を扱わないため、従来のVE手法では成果を出しづらいと考え、「問題点反転技法」を活用して独自の工夫を施している。
【事例1】溶接接合からボルト接合へ変更
・作業時間の短縮、品質の均一化、火災リスクの軽減を目的として、現場の課題を分析した。
・作業効率が向上し、安全性と品質の安定化を実現した。
【事例2】⾼所作業車から小型ウインチへ変更
・機材レンタル代の削減、安全性の向上、作業スペースの有効活用を目的として、課題を整理。
・小型ウインチの適用範囲を評価し、現場導入後は人員の最適化とレンタル代の削減を実現した。

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