今年度初の 「経営者フォーラム」 開催

製品開発効率を10倍化する“新しい設計方法”を紹介!

2019年5月20日、東京都渋谷区のアイビーホール(青学会館)で「経営者フォーラム」を開催しました。

 

この日はビジネスパーソンにとっても何かと忙しい月曜日でしたが、製品価値を高め、製品開発の効率を10倍以上高められるという設計方法について聴けるとあってか、製造業を中心に建設業やサービス業等その他の業種からも、企業のトップや役員、経営幹部など30名近くの方々が参加されました。

 

講師は、AZUSA PROCELL株式会社代表取締役社長の梓澤曻氏。梓澤社長は、日立製作所で30年近く電動駆動システムや産業用制御システムの開発、及び全体の開発指導をされてこられました。その間の、世界初となる製品開発は15件、新製品に関する特許出願は376件にものぼります。その後は同社で開発・技術総責任者や事業部副事業部長兼事業所長、本社電機Gr技師長兼CTO等を歴任され、AZUSA PROCELL社を設立して独立されてからは国内外企業での開発・設計・生産改革の指導等をされています。また2018年9月には、モノ創り専門書である「機能セル設計」を出版されました。

2019年度初、また年号が令和に変わってから初となる今回のテーマは「製品価値を高め、開発効率を10倍化するモノ創り“機能セル設計”」。梓澤社長は始めに、日本のモノづくり衰退の原因について説明されました。その1つは「生活が豊かになり、また企業が大企業化するとともに歳を取ったために、製品開発への情熱や自由度が少なくなり、また決断速度が下がって、市場環境の変化に順応できなくなっている」という問題が生じてしまったこと。もう1つは、「如何に市場が魅力を感じる製品を速く開発するか」「如何に品質・コストを満たすモノづくりをするか」のKeyである“設計情報を作る設計手法”に関する問題、具体的には「魅力を創造するモノ創り設計力が弱くなったため、また“設計部門での製品設計→製造部門での製造”という流れの垂直統合型のまま水平分業型である海外に工場を移したために、品質・コストの両面で問題を起こしてしまったこと」だそうです。

続いて、2つ目の原因である“開発設計の手法”に焦点を絞って従来の製品開発設計の問題点やその要因等を紹介の後、“生態系のしくみから学んだ新しいモノ創りの設計方法”について詳しく説明されました。

梓澤社長のお話は、長年の実務経験にもとづくものであるため、また配布資料が充実していたため説得力があり、分かりやすくもあったのではないでしょうか。実際に参加者の方々からは『“進化し続ける設計”という考え方に触れることができた。』、『勉強になりました。少し難しかったのですが、流れは理解できたかと思います。』、『順応することの重要さがわかりました。』のようなご感想をいただいております。

その後、講師と参加者の間で質疑応答を行い、今回の「経営者フォーラム」は終了となりました。

次回は、2019年09月03日㈫の午後に今回と同じアイビーホールで開催する予定となっております。7月の下旬までには詳細をご案内できる予定でおりますので、これからもまた本会のホームページをご覧いただけますと幸いです。

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