2023年度協会顕彰

本会では顕彰規程を制定し、VEの普及活動や研究開発、国際交流などにおいて顕著な功績のあった方々、VE活動を継続的に実施して業績に貢献している企業や事業部門をVE全国大会において表彰しています。
2023年度の受賞者・受賞企業は次の通りです。受賞者ならびに関係者の皆様、おめでとうございます。

VE経営者賞

永年にわたり経営者としてVEを指導、推進され、当該組織において顕著な成果をあげた方々に贈られる賞です。本年度は以下の方が受賞されました。

日立建機株式会社 代表執行役 執行役副社長 田淵 道文 氏 VEL

海外のグループ会社においては、言葉や文化の違いからVEの浸透が困難な状況にあったが、田淵氏が総経理として中国に赴任時には、部署間の横断的な組織をつくるなど組織的な活動により、VEの浸透および現地従業員のVE人材育成等で大きな成果をもたらしている。帰国後は国内グループ会社のVE活動推進・活性化に尽力された。2016年からは本会の理事として、わが国のVEの普及・発展にも貢献いただいている。


パナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社
グローバル調達本部 エグゼクティブアドバイザー 和田 充紀 氏 CVS

松下電器産業株式会社(現・パナソニック株式会社)入社後、20代でCVS資格を取得。担当部門のVE活動を実践。同社パナソニックAVCネットワークス社グローバルプロキュアメントセンター所長、グローバル調達社社長、パナソニック株式会社執行役員等を歴任。全社的なVEの推進・展開および人材育成に尽力された。2016年からは本会の理事として、わが国のVEの普及・発展にも貢献いただいている。

 

普及功労賞

永年にわたり、VEの普及促進や教育活動において顕著な業績をあげた方々に贈られる賞です。本年度は3名の方が受賞されました。

株式会社フジタ 建築本部建築統括部 VE推進部長 神谷 進 氏 CVS

2019年度から2023年度までの5年間、VE論文審査委員を務め、わが国のVEの普及と技術水準の向上に貢献された。社内では、1985年に新入社員の現場で3時間VEに参加して以来、主に実践の場で自ら多くの成果を上げている。2000年にCVS資格を取得以降、所属支店土木部門のVE活動をけん引し、2016年度からは本社VE推進部部長として会社全体のVE活動を統括、経営と先端部署をつないで業務に密着した継続的な活動に尽力している。


CHIKARIZE 代表、ビジネス・ITコンサルタント 関田 力 氏 CVS

2018年4月から2022年3月までの4年間、マネジメント部会(東日本支部)の副主査および主査を担当。2022年にはVE情報交流部会の立ち上げに尽力し、現在も副主査として豊富な経験をファシリテーションで発揮している。米国VE大会および欧州VE大会での論文発表を通じ、海外のVE専門家との幅広い技術交流を続けており、FAST等の知見を協会メンバーに還元している。本業においては、国内の中小企業を中心にVE手法を適用したITシステムの導入を伴うコンサルティングサービスを推進中。


三菱ロジスネクスト株式会社 技術本部技術開発部
マスト・アタッチメント技術課 課長 藤原 裕輔 氏 CVS

西日本支部<関西地区>の運営委員(2014年8月から現在)として、VE関西大会やVE京滋セミナー、VEフォーラムの企画・運営を担当。支部が推進している研究活動にも積極的に参画する等、当地におけるVEの普及拡大と支部活動の活性化において大きな貢献があった。社内においては、VE講座の講師や社内VE大会での技法紹介、VE有識者会議への参画等、全社VE推進のキーパーソンとして仕組みづくりや活動の定着化に尽力した。

 

VE活動優秀賞

特に顕著なVE活動を行い、その成果が協会活動等において公表され、かつ所属する企業の経営に大きな貢献をした企業や事業部門、グループに贈られる賞です。本年度は以下の事業部門が受賞されました。

三菱重工機械システム株式会社 設備インフラ事業本部

2019年以前は組織立ったVE活動は実施しておらず、「VE=コストダウン」の概念のもとに、仕様変更によるコスト低減を随時行っていた。2020年に外部講師を活用し、組織内キーメンバーに対するVE基礎教育と「価値向上」を目的としたVE実践活動を導入。2021年以降も引き続きVE基礎教育を実施し、VE力の裾野を広げると同時に3件のVE実践活動を展開。VE提案内容のフォローを通じ、受注拡大および利益貢献に寄与している。現在も基礎教育は継続しており、前年度のVE活動の成果フォローを行うとともに、ソフトVE手法を用いた組織内の業務改善にも取り組んでいる。