論文キーワード: 公共経営 2件

公共事業では、計画、設計の段階で事業費を算出する。そして、その事業費をもとに事業が管理される。事業の凍結や停止も、この事業費を利用している。

しかし、設計の時点で算出した事業費が、最後まで変わらないことはほとんどない。なぜ、毎回事業費の修正をしなければならないのか。その理由は、「事業費はたった1つしかない」という幻想を信じているからである。本来、まだ起こっていない未来の費用を、完璧に見積もることは不可能である。

そこで、重要なのがリスクの概念である。リスクを設計に盛り込み、より最適な改善案を引き出すための新たな手法「コスト・リスク・マネジメント」を提案する。

個々の事業の改善から、公共経営としての取り組みの必要性が問われている。

特に、設計VEの効果が実証されている昨今に置いては、さらに進めたVM(バリュー・マネジメント)としての導入と運営が不可欠であると考える。事業をVEにより改善する時代から、社会基盤をVMによりマネジメントする時代へと移ることが大切である。

VMに必要な要素は、筆者の複数のVM導入の実績から、4つに集約された。つまり、この4つの要素さえ整えれば、VMの導入をはじめることができる。そして、そのバランスを常に保つことが、失速しない秘訣である。

さらに、VEの効果を最大限に引き出すテクニックについて、ファンクショナル・アプローチ、VEインセンティブ、ファシリテーション・スキルアップの3つを取り上げ、原点に立ち返った考え方や具体的な内容を紹介する。