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「VE」と「県民参画」
公共事業に対する国民の批判や不信感は、相変わらず根強い。この原因として、地域の人々のニーズを十分にくみ取ることができないことや、計画策定手順が不透明になりやすいことなどがあげられる。そこで「県民が何を必要としているのか」「使用者が求めているのは何か」を把握し、「公共事業が見えるようにする」ため、計画の早い段階から住民の意見を聞きながら計画を策定する県民参画が、公共事業の現場で、導入されている。一方 -
公共事業におけるVE適用段階
公共事業における設計段階は長期間にわたるうえ、意志決定のプロセスが複雑であり、製造分野でのVEをそのまま適用することが困難とされてきた。また、VE対象が単品生産であり個別性が強いことから、VEを公共事業へ適用するには、個別の対象テーマに応じて検討の方法をその都度工夫することが必要とされてきた。同一の対象テーマであっても適用の目的や適用段階が変われば、実施手順の各ステップにおける検討の方法やテクニッ -
コスト・リスク・マネジメントを取り入れた対象分野の選定と最適案の決定
公共事業では、計画、設計の段階で事業費を算出する。そして、その事業費をもとに事業が管理される。事業の凍結や停止も、この事業費を利用している。しかし、設計の時点で算出した事業費が、最後まで変わらないことはほとんどない。なぜ、毎回事業費の修正をしなければならないのか。その理由は、「事業費はたった1つしかない」という幻想を信じているからである。本来、まだ起こっていない未来の費用を、完璧に見積もることは不 -
機能的研究法によるBSC業績評価指標の設定方法
100年に一度と言われる世界的な大不況が企業の業績を大幅に悪化させている。各企業は生き残りをかけて企業体質を強化し業績を向上させて、この激変する外部環境に対応しなければならない。このような外部環境激変の環境下にあって、企業が業績の向上を図るためには企業内の諸活動を活性化させなくてはならない。また、この諸活動の成果を的確に測定し評価することが大変重要な課題となっている。バランス・スコアカード(以下、 -
バリューマネジメント技法の研究 ~開発プロジェクト価値の向上~
顧客ニーズの多様化や製品ライフサイクルの短期間化に対応するため、製造業各社の開発製品数は急増し、製品開発プロジェクト価値をいかに向上させるかが重要な課題となっている。そこで、多数の開発プロジェクトにおいて、プロジェクト価値向上のためにバリューマネジメントをいかに行っていくか、またいかに組織展開していくかについて提言する。VE技法とプロジェクトマネジメント技法とを融合させた新たなバリューマネジメント -
TRIZを活用した新VE実施手順における問題解決法
管理技術は固有技術をサポートする技術である。近年、固有技術は異分野や新分野間の技術融合が進みつつあり、積極的な新分野の研究推進が必要となっている。これに応じて管理技術も変革を迫られることになると考えられる。こうした現象から、今後のVEが必要としているもののーつとして、新たなVE技法の開発あるいは他の管理技術との技術融合等がある。この問題を解決するために、本論文ではVEとは別の方法論であるTRIZを
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