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VEとTRIZによるコスト低減手法
多くの企業において、VE活動を通してコスト削減の実績を上げている一方で、既存のVEの手法だけではコスト削減に限界を感じている場合も多い。そこで、さらなるコスト削減を実現するため、VEとTRIZを組み合わせた新たなコスト削減手法を提案する。 本研究では、コスト削減活動の過程で度々遭遇する二律背反的な技術的問題の解決手段として、TRIZにおける技術的矛盾解決方法に着目し、新たに「コスト削減のための技術 -
取引先との効果的な共同VEを実践するためのプレVE活動
最近のグローバル環境の変化により、日本の大手企業はもとよりその国内の取引先の企業も苦しいビジネス環境におかれている。円高が進行する環境で、安価で急速に品質を向上させている海外の部品供給メーカに打ち勝つためには、自社の製品の価値向上を継続して図ることが必要である。筆者は、国内に取引先を持つ企業が、自社の製品の価値向上を図り競争力を向上させるためには、その企業と取引先の両者が協働型である共同VE活動を -
公共事業VEの転換を図る価値分析手法の提案
これまで、公共事業VEで一般的に使われた機能分析法は、製品VEと同様に事業単独の構成要素だけを対象としたものであった。 しかし、公共事業の機能は自己完結型で成立するものではない。それが整備される場所や地域社会との相関関係の中で果すべき機能が定義される必要がある。これからの公共事業に必要な機能は、地域社会という大きなシステムとの相関関係で定義される必要がある。 したがって、機能を定義することは、複数 -
逆転発想機能分析による高速道路交通管制システムの リスク対応プロセスの検証
高速道路は都市内道路網全体の交通処理能力を向上させ、お客様に安全・円滑・快適に利用していただくため、様々な管制用機器と運用ソフトウェアで体系的・効率的に構成された「交通管制システム」により道路の管理・運用支援を行っている。このシステムでは、システムの多様化・高度化に伴うリスク回避策として“バックアップシステム(以下・BUS)”が検討されている。ICT技術の急速な進展は、これまでの経験則では全く想定 -
2時間VEの拡大展開について
新たに価値ある製品やサービスを考えだすための標準的VEWSSでは、改善想定金額の比較的大きなVE対象テーマであれば、機能的研究法であるVE実施手順を着実に実践することで価値向上やコストダウンの成果をあげ、投資倍率を10倍以上とすることも可能となる。しかし、改善想定金額の小さなVE対象テーマにおいて同様のステップで実施すると、得られる成果に対する投資倍率は低くなり、標準的VEWSS参加者のモチベーシ -
ファンクショナル・アプローチによる企業経営
日本の経済成長の背景には、製造業の発展が大きく関係している。その発展にVEの存在は欠かせないものである。戦後復興に大きな役割を果してきたとも言える。一方で、製造業以外の一般企業では、VEの考え方を企業経営に導入して発展をしている企業はあまり多くない。むしろほとんど見当らないのが残念である。 VEの最大の特徴は、機能的研究法、すなわちファンクショナル・アプローチにある。その考え方は、企業経営を助ける -
製造VE詳細評価段階におけるタグチメソッドの適用
最近の円高の進行、新興国の台頭により日本の製造業は、加工付加価値型の製品(高度な加工によって価値が高められている製品)を安く製造することが必要になってきている。加工付加価値型の製品における製造改善のVEでは、発想された加工条件変更のアイデアに基づきその組合せの技術性と経済性を詳細評価する段階において、加工条件変更のアイデアが多くなればなるほど、提案されたアイデアの条件すべての組合せにおける技術性と -
“機能の定義”の適切用語選択によるアイデア数向上に関する研究 -計算言語学を応用した「機能の定義」の高効率化の試み
「機能の定義」では、適切に機能表現を行うことで、「アイデア発想」においてより思考を広げ抜本的な発想ができると言われている。本論文では、機能定義用語のうち動詞に対してアイデアの出しやすさを示す指標(定量値)を計算言語学の応用によって求め、「機能の定義」に不慣れであってもアイデアの出しやすい動詞選択を可能とする方法論を検討する。動詞が「思考を広げる」のは、①その動詞が様々な場面で用いられるからである。 -
テアダウン手法を用いた電子回路VE
近年、公共事業や輸送サービス事業、建設業、自動車産業、電機産業など、ありとあらゆる事業、分野でVEが盛んである。特にここ数年における産業別のVEリーダー取得比率は電機産業を含む製造業が50%以上を占めておりVE活動の活性化がうかがえる。 電機産業を含む製造業でのVE導入時期は、主として比較的実施し易い機構部品をVE対象テーマに選定してVE活動の実践と定着化を進めている。しかしながら、VE活動がある
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