取引先との効果的な共同VEを実践するためのプレVE活動

論文

最近のグローバル環境の変化により、日本の大手企業はもとよりその国内の取引先の企業も苦しいビジネス環境におかれている。円高が進行する環境で、安価で急速に品質を向上させている海外の部品供給メーカに打ち勝つためには、自社の製品の価値向上を継続して図ることが必要である。筆者は、国内に取引先を持つ企業が、自社の製品の価値向上を図り競争力を向上させるためには、その企業と取引先の両者が協働型である共同VE活動を実施して共に利益を享受しながら、取引先の企業の技術が成長することがあるべき姿であると考えてきた。
しかし、共同VEは、両者にとってハイリターンである一方、技術流出というハイリスクの面をもつために情報を共有化して実行することが難しい。この論文では、このハイリスクの面を低減するための計画段階のプレVE活動の手順について提案するものである。なお、実際に提案した手順のプレVEを実施し、共同VEを実施したその効果を説明し、最後に今後の取引先との共同VEの適用分野について述べる。

目次

    • 1.はじめに
    • 2.取引先との共同VE
    • 2.1 共同VEの定義
    • 2.2 VEの基本原則の視点からの取引先との共同VEあるべき姿
    • 2.3 取引先との共同VEを効果的に進めるための条件
    • 3. 取引先との共同VEにおけるプレVE
    • 3.1 ステップ1 対象取引先の選定
    • 3.2 ステップ2 対象テーマの選定/目標値の設定
    • 3.3 ステップ3 共同VE活動計画書の策定
    • 4. 取引先との共同VEの実施例
    • 4.1 共同VEの取り組みの経緯
    • 4.2 共同VE推進体制の確立
    • 4.3 VE活動状況
    • 5. 今後の展開
    • 6. まとめ

発行年

2011年 VE研究論文集 Vol.42

著者

三菱重工業株式会社
原動機事業本部 高砂製作所 ブレード・燃焼器製造部 SCMグループ
次長
赤城 弘一 VES
三菱重工業株式会社
原動機事業本部 高砂製作所 ブレード・燃焼器製造部 SCMグループ
主任
大前 勝禎 VEL

カテゴリー

  • VEの適用局面

キーワード

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