デジタルVEワークショップの試行と今後の展望

論文

コロナ禍において、イベントや会議の開催には十分な感染症対策が求められる。VEは多人数が対面式で参加するワークショップを行うため、密となるイメージが避けられず、2020 年度はVEの実施そのものを躊躇してしまう傾向が見られた。
しかしながら、プロジェクトを円滑に進めるためには、コロナ禍においても丁寧な意見交換や議論の場が必要である。
今回、公共事業を対象に、WEB会議や少人数会議を組み合わせ、感染リスクを抑えつつVEワークショップを実施する方法(仮称:デジタルVEワークショップ(以下、デジタルVE-WS))について検討し、試行した。
デジタルVE-WSは移動時間や会議室準備の制約が少なくメリットも多いが、事前の通信環境の整備やワークショップの運営において注意が必要である。
本稿は、コロナ後においてもVEを実施する手法を確立するため、今回の試行結果を報告し今回の取組みから得られた知見を共有するとともに、今後の展望についてとりまとめるものである。

目次

    1. はじめに
    2. 会議形式の検討
      2.1 従来型WSにおける会議形式
      2.2 形式1:広い会議室でS.D.を確保した対面式の会議形式
      2.3 形式2:完全WEB会議形式
      2.4 形式3:少人数で複数の分室に分かれ、分室間をWEB会議で接続する形式
      2.5 会議形式の比較
    3. デジタルVE-WSの計画
      3.1 会議回数の計画
      3.2 日程計画
    4. デジタルVE-WSの試行
      4.1 対象事業の特徴
      4.2 事前準備
      4.3 機能の定義
      4.4 機能の整理
      4.5 機能評価及びアイデア発想
      4.6 具体化及び詳細評価
    5. 今後のデジタルVE-WSの展望
      5.1 本WSへのメンバー意見とWSの改善点
      5.2 総括
    6. おわりに

発行年

2021年 VE研究論文集 Vol.52

著者

群馬県県土整備部
建設企画課 政策係
主任 VEL
田丸貴幸
パシフィックコンサルタンツ株式会社
VEセンター長
CVS
木守岳広

カテゴリー

  • VEテクニック

キーワード

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