論文
ステップリスト・マネジメントの方法とは「ステップリスト」という書式を道具として使って,マネジメントをする方法につけた名称です。
ステップリストの書式とは,第1図に示す通りです。
この書式は,こみ入ったマネジメントをするときに,非常に便利なものであり,他にも,考えをまとめたり,新しいことを創造したり,問題を解決したりするときにも,便利に使うことのできる道具です。
一般に,ある目的を達するためには,いくつかの手段があります。そして,目的に対して,適切に手段が選ばれ,それが能率よく運ばれていく場合には,そこに,なにか共通したものの存在を感じます。これが,これから説明するステップリストマネジメントの中身なのです。
従って,この方法が使える対象は,ごく簡単な問題解決から,非常にこみ入った内容をもった対象分野にまで及びます。そして,その対象がこみ入ったものであるほど,この方法は使ったときの威力を発揮します。
すなわち,この方法は,こみ入った対象分野において,従来開発された各種の管理技術(IE,QC,VE,PERT,KJ法等を含んだ幅広い意味の管理技術)を目的に対し,必要に応じて適切に位置づけ,総合的に使っていくことのできる枠組を作りあげる性質をそなえており,システムエンジニアリング等の基本手法としても使える,極めて応用範囲の広い方法です。
この論文では,紙面の都合上,まず,その方法の手順ステップについて述ベ,次に,その各部分の意義と応用について説明します。
また,手順ステップに使うことばの説明は,この方法を多くの人に利用して載くため,できるだけ日常の卑近な例と,ことばを利用するように努めました。
目次
- 1. はじめに
- 2. ステップリストの書式と用語の説明
- 3. ステップリストマネジメントの骨組
- 4. ステップリストの作成の方法
- 5. 意思決定をするための「差の情報」について
- 6. インプットとアウトプットの関係の詳細
- 7. ステッブリストマネジメントにより得られるマネジメント上の機能
- 8. ステップリストマネジメントの方法が対象とすることのできる分野
- 9. ステップリストの応用展開例
- 10. ステップリストマネジメントの具体例
- 11. ステップリストによるプロセスチェックリストの例
- 12. ステップリストマネジメントの意義
- 13. おわりに
発行年
1976年 VE研究論文集 Vol.7著者
- 川崎重工業株式会社
岐阜工場 - 江崎通彦
カテゴリー
- マネジメントとVE
キーワード
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