VE活動を支えるVE教育(導入期~定着・拡大期)

論文

当社は,昭和47年に産業能率短期大学教育事業部のご協力を得て,VE実践セミナーを開催以来,現在にいたるまで,VE活動による経営体質の強化をねらいに,種々のVE活動を展開してきております。その間,VE活動の発展に伴い,対象者層の拡大およびVEを取巻く環境の変化に対応して,VE教育のあり方を検討・実施してまいりました。この間に育成した2,000名余のVErは,現在の当社VE活動の中核として重要な役割を担い,VE活動の原動力として,全社的な位置づけがなされております。

当社では,現相談役が「貴社では何を(どのような製品)作っていますか?」という質問に対して,「私共では『人』を作っています。」という解答をしたことが一つのエピソードとして伝承されており,経営の判る人づくりに対する強力な取組み姿勢が,当社の一つの特徴であります。反面,VEの基本的な考えである(アウトプット/インプット)の追求をおろそかにするものではなく,「教育」というインプットに対する明確なアウトプットを求めております。すなわち,教育を経費としてではなく,短期・長期の「投資」であると考えております。特にVEについては,当然のことではあるが,VEの進め方そのものも「VE的」でなければならないとの考え方が重要であり,VE活動の発展に伴いVE教育のねらい・進め方も,変化させていかなければなりません。

以下,VE導入期~拡大期に至るまでに,どのようなVE教育活動を展開するべきであるかについて論じてみたい。

目次

  • 1. はじめに
  • 2. VE教育の進め方についての基本方針
  • 3. VE活動の発展に伴うVE教育のあり方
  • 3.1 導入期
  • 3.2 拡大期
  • 3.3 定着期
  • 4. おわりに

発行年

1980年 VE研究論文集 Vol.11

著者

松下電器産業株式会社
本社 資材部
清水富雄
松下電器産業株式会社
本社 資材部
辻徹

カテゴリー

  • VE教育

キーワード

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