生産財開発における開発設計要求事項の決定方法についての研究
産業用ロボットなどの「ものづくり」のための設備を供給する生産財メーカーにとって、製品企画活動における「新製品で実現すべき機能」、「販売価格」、「販売台数」などの設定は困難である。それは生産財メーカーの顧客は消費財を生産する消費財メーカーであり、間接的にしか市場変化を掴めないことや、質感、デザインなどの魅力機能の差別化が困難だからである。本論文は「新製品で実現すべき機能」とその決定方法について述べるものである。
とりわけ原価企画の概念を拡大し、製品企画活動及び製品企画準備活動まで範囲を拡大することにより、この「新製品で実現すべき機能」を絞り込んで決定する新しい視点を指摘し、従来の原価企画よりも総合的にとらえ展開するものである。