論文キーワード: SWOT分析 2件

競合他社品が多い成熟製品の改良開発VEにおいて、機能別コスト目標となる機能評価値の決定は、製品の企画に直結する重要な事項であり、戦略的な意思決定が必要とされる。しかし、製品の置かれた外部環境と内部要因を多面的に分析して適切な機能評価値を決定することは、製品改善VEで使用されているところの、顧客・競合他社・自社の3つの観点を単独で評価する従来の機能の評価法では困難であった。
そこで本論文では、顧客が要求する機能、競合他社品が持つ機能、自社開発品に想定する機能の3つについて、従来の評価法にAHP法、機能にもとづくテアダウン、TRIZワンパラメータメソッドを組み合せて評価し、SWOT分析の視点によってそれらを総合して機能評価値を決定する方法を提案するとともに、事例による有効性の検証結果を報告する。

国内市場の多くは成熟した、過当競争環境下にあり、正にレッドオーシャンの中に入っていると言われている。このレッドオーシャンから抜け出すには、自社の得意分野の技術力を生かし、圧倒的差別化商品を生み出し、それらをブルーオーシャン商品(2.1で解説)として育て上げる必要がある。
しかし、ブルーオーシャン商品のシナリオは簡単に生まれるものではなく、生み出す手法も必要になると考え、お客様の要求する機能から価値を創造するバリューエンジニアリング(以降、VEと呼ぶ)手法と「ハーバードビジネススクール」で開発され、企業・組織・個人の分析に活用されているSWOT分析を融合した、アイデアの具体化技法を開発した。