脳を活性化する(1)  (ゆ)  No.253

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

前回までのブログで「免疫力を上げる」ことについてご紹介してきましたが、免疫力を上げるためには「脳の機能を上げる」こともとても大切だそうです。

脳科学者の茂木健一郎氏によれば、免疫系がよく働くのは、自然に触れるなどして脳がリラックスしている時だそうです。文明が生まれたのはごく最近で、人間が長い間慣れ親しんできた環境、居心地のよいホームは自然なのに、特に最近は室内で過ごしたり、テレビやスマホ等の画面を見たりする時間が長いため、無理が出てきてしまっているそうです。

そこで、自然に触れることで遺伝子にある自然と共存してきた記憶を呼び覚ませば、忘れかけていた脳の働きや機能を元気にすることができるとか。最近、「一人キャンプ」というのが注目されていますが、確かに喧噪を離れた自然の中で、自分のペースで行動して焚火の炎等を見ながら過ごすとリラックスできそうですよね。

Grasslands of New Zealand 2018.11 photo by y★u

上の写真は2年半程前に行ったニュージーランドの草原ですが、ここの牛達のように年中は無理としても、1週間程、大自然の中に身を置いただけで確かに体も心も脳もとても休まり、リフレッシュすることができました。こんな1週間を過ごせると理想的だそうですが、遠くに出かけることが難しい昨今、近所の公園やベランダのグリーン等でも効果はあるそうです。

近年、注目されている自己治癒力の一つが、よく聞きます「プラシーボ(偽薬)効果」で、ラムネ等を薬だと偽って飲んでもらうと、薬でないにもかかわらず症状がよくなるというものです。なぜ、プラシーボで効果があるのかというと、脳がホルモン等を分泌して自分で自分を治すからだとか。このような自己治癒力は自然の中に行くと高まり、免疫系を高めることにもつながるそうです。

どうして自然の中にいるとリラックスできるかというと、まず「色」の機能ということで、草木の「緑」や空の「青」は脳を落ち着かせる色だそうです。ニュージーランドでは、毎日、緑の森や草原、青い空や海を見て過ごしていましたので、とても脳にいい環境だったと言えます。

次に「風」で、自然の風は人が心地よいと感じるゆらぎがあり、このゆらぎは自然界に多く存在するものだとか。草原を渡ってきたそよ風が頬を軽くなでてくれたりすると、本当に気持ちがいいですよね。
更に「音」で、鳥のさえずりや木の葉がすれる音、川のせせらぎの音など、自然界に存在する音がいいそうです。私のヨガ教室では、この自然界の音のBGMを流してくれたりするのですが、実際に本当の音を聞いている気分になって落ち着きます。
以上のような自然の刺激には、感情の回路を優しくマッサージして落ち着かせる機能があるそうです。

また、免疫系の最大の敵はストレスだそうですが、このストレスを解消したり、ためないようにしたりするために大事なのが「デフォルトモードネットワーク」という回路だそうで、ぼんやり何もしていない時に働くそうです。そこで、お勧めなのが自然の中を歩くことだとか。更に、自然の中では自分の悩みが小さなものに思え、とらわれているものから解放されやすくなり、自分を客観的に見ることで、自分自身を受け入れやすくなるそうです。

確かに、すごく疲れた時に広大な海を見たりすると、とてもせいせいとして疲れがとれていく気がするのですが、そんな働きのせいかもしれません。日常の仕事とか生活等で疲れてしまった脳を休ませる手段は他にも色々とあるのですが、これは次回にさせていただきます。

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では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

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