価値をあげる(1)  (ゆ)  No.331

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

前回のブログでSDGsトレインのことをご紹介しましたが、電車での忘れ物って多いですよね。東急電鉄では、保管期限が過ぎて所有権を取得した忘れ物の多くを廃棄してきたそうですが(2020年度は約25トン)、昨年12月にブックオフコーポレーション等と提携して、ブックオフの一部店舗で販売。また、モンドデザインというバッグメーカーでは、忘れ物のビニール傘を買い取ってバッグやポーチ等を製作しているそうで、2021年だけで約3万本の傘を活用したとか。丈夫で雨や汚れに強く水洗いもできると好評だそうで、捨てられるはずのものを加工して価値が上がった製品はVE的に見ても好例だと思います。

3週間程前に大学時代の友人達と4年ぶりに集まりました。ちょうど私が行きたかった美術展の開催期間中でもあったので、友人達を誘い美術館近くの「上野の森 スモークダイニングGAGA」というレストランの個室をネット予約して、ランチをしてから行くことにしました(メインからデザートまで、食材には「スモーク」という付加価値?がつけられていて美味しかったです)。

Award-winning painting by Mr. Gomyo 2022.10 photo by a visitor

上の写真の絵は東京都美術館で開催されていた「第72回 一線美術会展」の受賞作ですが、当会のVE誌の元・編集委員でいらした後明廣志氏の『蓮根産直店をのぞく』という作品です。後明氏は昨年、「一線美術会」に入会され、新人賞を取られたそうですが、今年も会友賞を受賞されていらして、その緻密さに友人共々驚いてしまいました。後明氏のご了解を頂き、絵だけをご紹介するつもりでしたが、後明氏のご要望及び絵の大きさを知らせるという機能を果たすべく私も登場しております。加えて、私が手にしている布バッグは当会の元・職員のお手製(これも別の展覧会の出品作)ですが、やはり世界に一つという価値のある可愛い作品でとても気に入っています。

「一線美術会展」は本展も奈良巡回展も既に終了していますが、名古屋巡回展は11月29日~12月4日まで「愛知県美術館ギャラリー」で開催される予定だそうです。上野の本展では、他の会員の方々の絵も友人達と一緒に、ゆったりと楽しく鑑賞できましたので、価値ある時間を過ごさせていただけたことを後明氏に感謝しています。後明氏の絵は賞を取られて当然のような作品でしたが、「○○賞」とつけられていると、やはりその絵の価値が上がるように思います。元は一枚の紙や布なのに、絵具等を使って描き込むだけで価値が上がり、「世界の巨匠」と言われる画家の絵にいたっては途方もない価値になるものもありますので、改めて絵って凄いと思いました。

上述の友人の一人は、一流商社を退社後、イギリスに留学、日本に戻ってからは、日本人に英語を、外国人に日本語を教えていたほど語学が堪能なのですが、イギリスの方と結婚して現在はイギリス在住です。彼女からは、日本とはまた価値観の違う他国の情報が聞けて興味深いのですが、今はオンラインで海外の方達に日本語を教えているそうですから便利になりましたよね。美術展を楽しんだ後、お茶をして解散することになったのですが、彼女は駅で切符を買うのに手間取っていたようで、戻ってくるなり『Suicaがないの!』とのこと。結局、ジャケットのポケットに入っていて事なきを得たのですが、このSuicaはとても便利なカードですよね。

正式名称は「Super Urban Intelligent Card」で、頭文字を取って「Suica(スイカ)」だそうですが、駅自動改札機をタッチして出入りできることから「スイスイ行けるICカード」との意味合いもあるそうです。キャッシュレス決済の機能もありますし、このカードにより省かれた手間や時間は膨大で、カードとしての価値が上げられた製品だと思います。

当会では「製品改善ワークショップ」講座を、12月15日~16日にオンラインにて開催いたします。本講座では、VEの基本的な考え方を講義で学び、市販製品を題材に改善ワークショップを行います。体系化されたVE活用プロセスをグループワークを中心に実践的に習得します。お申し込みの締め切りは12月5日となりますが、この機会にご参加されてご自分の価値を上げてみられてはいかがでしょうか?(https://www.sjve.org/24585

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

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