心を整える(1)  (ゆ)  No.261

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

先日、テニスプレーヤーの大坂なおみさんが、全仏オープンを棄権し、長くうつの症状に苦しんでいることを明かされましたが、公にすること自体も勇気の必要なことでしたでしょうし、ストレスになったのではないかしらと思います。世界の表舞台で活躍してトップの座を獲得されたという華やかさの方にどうしても目がいきがちですが、その裏にあるプレッシャー等がいかに重いものであるかについて改めて気づかされた気がします。

スポーツ選手ではない一般人でも、木の芽時はただでさえ気持ちが不安定になる上に、今はパンデミックのせいで、精神を平静に保つことが難しい状況です。「病は気から」という言葉もありますが、何が起きても受け止められるように、今はできるだけ気持ち、心を整えておくことが大切かもしれませんね。

厚生労働省の調査によると、現代の日本社会では5人に1人が不眠症に悩み、15人に1人がうつ病になり得るとされているそうですので、大坂なおみさんのうつ病も他人事ではないような気がします。実際に、私も以前に不眠症が高じて自律神経失調症になったことがありますので、そういう症状に苦しむ方の辛さは少しだけですが分る気がします。また、それがきっかけでメンタルのこととかカウンセリングについて興味を持ち始めて勉強することになりましたので、何事も無駄なことはないものだなあとも思います。

自律神経は、呼吸や体温の調節といった生きる上で欠かせない働きすべてを司っていて、体を活動的に働かせるための交換神経と、それらを休憩させるための副交感神経があり、この二つは車のアクセルとブレーキの関係にたとえられるそうです。この二つがお互いにバランスを保ちながら日々の健康を支えてくれているので、このバランスが崩れると体だけでなく、心にも影響が出てきてしまうとか。

例えば、交換神経は不安や怒り、悲しみといった感情によっても優位となり、緊張とストレスをもたらし、これが行き過ぎると、不眠症やパニックに繋がってしまうそうです。逆に副交感神経が優位になり過ぎれば、心に強いブレーキが掛かった状態、うつの症状が現れてきてしまうそうです。

複雑な人間関係やSNSの発達等で緊張する場面やストレスを感じることが多く、体調を崩す人が多いと言われる現代社会では、まず自律神経を整えることで心も安定するそうですし、整えると以下のようなメリットがあるそうです。

  • イライラが減り、前向きになる。
  • 頭のモヤモヤが減り、気持ちがスッキリする。
  • 過剰にドキドキせず、緊張に強くなる。
  • 頭の中に散らばった考えがまとまる。

自律神経の出発点は二つあって、一つ目は脳の中の視床下部、二つ目は背骨の脊髄で、姿勢が綺麗だと背骨はS字状に湾曲し、バネのような働きをして体への負担を減らしてくれるのですが、歪んだ姿勢だと胸髄や腰髄への負担が大きくなって自律神経が乱れてしまうそうです。

自律神経がいつも緊張状態だと心が休まらず感情が揺さぶられがちになりますが、そんな時には心を整えようとあせらず、まず体を整えることが大事だそうです。姿勢の改善のためにもお勧めなのが、首や胸、腰、そして全身のストレッチだそうで、これはコストもかからず短時間にできます。痛くない程度に気持ちいいと感じる範囲で行うのがよく、タイミングとしては、朝起きた時と夜のお風呂上がりかがいいそうですが、デスクワーク等で長時間同じ姿勢が続く場合は、1時間に1回程度行うと効果的だそうです。このストレッチも面倒という方には、もっと簡単な手段もありますが、これは次回にさせていただきます。

心を整えるために姿勢の改善も大事ですが、VEr.の方々は日々、製品の改善に取り組まれていらっしゃることと思います。当会では、7月5日~6日に「製品改善ワークショップ」セミナーをオンライン開催いたします。市販製品を題材に、グループワークを中心に実践的にVE活用プロセスを習得することができます。お申し込みの締切は6月25日となりますので、この機会に参加されてみてはいかがでしょうか?(https://www.sjve.org/21995

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

 

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