資源を大切にする(3)  (ゆ)  No.327

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

先日、「バリューブックス」という会社が、古本から作られた再生紙を活用した「本だったノート」を販売しているという記事が目に留まりました。このノートは決まった色を指定しておらず1冊として同じ色合いがないとか。捨てられるはずだったものに「再び息を吹き込む」のもリサイクルですが、昨日の10月20日は「リサイクルの日」で、日本リサイクルネットワーク会議が、「ひとまわり(10)、ふたまわり(20)」の語呂合せで1990年に制定したそうです。この記念日が発展して、前回のブログでご紹介した「3R推進月間」となったとか。

そして、本日、10月21日は「あかりの日」で、日本電気協会・日本電球工業会等が1981年に制定。1879年のこの日、エジソンが京都産の竹を使って白熱電球を完成させたことから、あかりのありがたみを認識する日としたそうです。資源のお蔭であかりも誕生した訳ですので、資源のありがたみも認識しないといけないと思いました。

竹は子供の時には食用になりますし、葉は食べ物を包んだりできますし、下の写真の京都の嵯峨野のような美しい竹林は観光資源となり世界中から観光客を呼び寄せています。更に、建築資材としても活用され、時が経てば経ったで、茶道で使われる煤竹の茶杓等のように貴重な価値を持つこともあります。改めて無駄のない、多くの機能を持つ木だと思いました。

Bamboo forest at Sagano 2017.4 photo by y★u

この竹を含む言葉に「松竹梅」があります。「松竹梅」は3つともが慶事の象徴であるため、そこに優劣はないそうですが、席の優先順位を分かりやすくしたり、飲食店でのメニュー等で「特上・上・並」を表したりするのに使われるようになったそうです。言葉の響きが美しい上に、注文時の気取りや卑屈さを隠す機能もあったとか。

いずれにしても、この「松竹梅」とか、巷にあふれる「3大○○」(ちなみにVEもIEやQCと共に3大管理技法の一つです)といった「3つが並ぶ言葉」は覚えやすくさせる機能も持つようです。「3R」もその一つですが、こちらには優先順位があり、「リデュース」が一番だそうです。過剰、余剰だと思われるものを可能な限り抑制する「リデュース」を適切に行えば、ゴミの排出量そのものを抑制することにつながるので、事業所視点で考えた場合、製品の開発段階から強く意識することが大切だそうですが、これはVEと共通する所だと思います。

リデュースの次に優先順位が高いのは、使えるものは繰り返し使う「リユース」で、「使わなくなったものをゴミにしない」という観点において重要だそうです。3Rにおける「最終の手段」が「リサイクル」で、限りある資源の有効活用という点で最後の砦だとか。また、事業所にとって最終的に排出される廃棄物や資源物のリサイクルを行う重要性は高く、そのために資源の回収・分別システムの確立等が求められているそうです。

リデュースによってごみの排出自体を徹底して抑制し、更にリユースも並行して実施できれば、リサイクルを行う機会もおのずと減少していき、上流から取り組んでいくことで下流の取り組みの負担を減らし、環境負荷の低減を図れるとか。「ゴミの排出抑制・再利用・資源化などを効率的に行う」という点でも「3R」の優先順位を正しく理解し順守することが重要だそうです。

ものをつくる側も使う側も、できるだけムダを出さないで資源を大切に使うことが必要ですし、今、求められているのはこのような考え方ができる人材だと思います。当会では、そういった人材育成を目的の一つとした第55回VE全国大会「Value Engineering から Value Designへ~持続可能な価値を創造する次世代の育成へ~」を完全オンラインで開催、11月1日~11月30日までオンデマンド配信いたします。10月25日までにお申し込みいただければ「早割」が適用されますので、この機会にご参加されてみてはいかがでしょうか?(https://v2.nex-pro.com/sjve

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

 

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