涙を流す (1)   (ゆ)  No.25 

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

さて、前回と前々回のブログでは、電車で見知らぬおばさんに私が怒られた話をしましたが、今回は職場で怒られたお話です。社会人ともなれば、一度や二度、怒られた経験があるのが普通かと思いますが、職場の上司や先輩ではなく、もう20年以上前になるのですが、ある女性の方に叱責された事がすごく印象に残っています。

当会では毎年1回、VE全国大会を開催しており、今年は第49回目の大会が10月25日と26日に開催されます。毎回、VE論文や事例発表の他に様々な分野の方々にご講演をお願いしています。ちょうど30年前の全国大会で、ある広告会社の女性の部長さんにご講演をいただいたのですが、その年にやっと男女雇用機会均等法が施行されたばかりの頃ですから、本当に優秀な方だったのだと思います。その後、大学教授になられ、数多くの本も出され、マスコミでも活躍されていらっしゃいました。

そのご講演から数年後に、私が担当している当会の情報誌「バリュー・エンジニアリング」に彼女から論文をご寄稿いただいたのですが、その原稿のやりとりで手違いがあり、電話口でものすごい勢いで怒られました。自分でやらかした覚えはないけれど、相手の剣幕に圧倒され、とりあえず謝ってはみたものの、なおも続くムチのような罵声の波に耐えきれず、まだ若かった私は電話を切った後、「もうイヤ」とそのまま机に突っ伏して泣き崩れた覚えがあります。

少し話がそれますが、その日、心が折れていた私は、いつもと違う帰り道を通りたくなり、一人でとぼとぼと歩いていました。と、ある地区会館の中で何やら運動をしている女性達の姿が目に入り、明るい光に吸い寄せられるように中に入って見学をさせてもらいました。そこは、近所の方々が集まった体操クラブで、怒られたばかりの大学教授と同年代の女性達が多いようでしたが、明るくて楽しい雰囲気でしたし、イヤな事は涙でなく汗を流して解消した方が心身ともにいいかも?と思って入会する事にしました。以来、毎週1回楽しく通って早20年が過ぎましたから、何がきっかけになるかは分らないものですね。

さて、話を戻しますが、後日、その手違いは彼女の秘書のミスという事が判明し、さすがに悪かったと思われたのか、一転して別人のようなそれは優しい声で『勘違いとはいえ、大変申し訳ないことをしたので、頂き物だけど紅茶とクッキーの詰合せを送るから』というお電話をいただきました。固辞したのですが、『モニターを頼まれたものなので、それを飲んだ感想を送ってちょうだい』との事でした。

数日後、事務所に送られてきた高級そうな紅茶を、早速、ストレート、ミルク入り、砂糖入り、ミルク&砂糖入りとあらゆるパターンを作って回りの人達にも試飲してもらい、その結果と感想をレポートにまとめてお礼状と一緒に彼女に送りました。
そして数日後、彼女からお返事をいただいたのですが、その内容に「えっ?!」と驚愕してしまいました。おそらくどなたにも見当がつかないとは思いますが、長くなりますので次回に書かせていただきます。

では、よい週末をお過ごしくださいませ。  (ゆ)

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