バックスタンド屋根

1.目的・背景・概要
ある球場には、バックスタンドの屋根がない。
今シーズンオフに構築可能な屋根を提案できないか検討した結果、幕を気球で浮上させるアイデアが発想され提案することとなった。

2.着眼点、改善ポイント
(1)着眼点
施工期間が短い
(2)改善ポイント
今回は簡易なもので代替し、次のシーズンオフで恒久的なものを造営する
軽量な屋根の代替素材と浮上方法の検討により、支持構造材を不要とする

3.改善事例
【現状】屋根なし →

【今シーズンオフ案】浮上式膜製屋根
【今シーズンオフ案】浮上式膜製屋根
【来シーズンオフ案】鉄骨吊式屋根
【来シーズンオフ案】鉄骨吊式屋根

4.VEとの関連(5原則)
(1)使用者優先の原則
・雨、露、日差しを部分的であるがしのげる。(観客)
・設置費用が安価で、転用ができる。(オーナー)
(2)機能本位の原則
・「雨を止める」「陽射を遮る」機能で、使用材料は金属などでなく「膜」が発想され
・「高さを保つ」「美観を保つ」機能から、「浮上式」が発想された
(3)創造による変更の原則
・他社との差別化のため、気球にて膜屋根を浮上させる案を提案することになった
(4)チームデザインの原則
・意匠設計者、構造設計者、素材メーカー、気球メーカー技術者などの検討が必要
(5)価値向上の原則
・屋根のない現状からすれば機能が向上し、恒久的な構造屋根に比べれば安価にできる

[価値V]大幅↑=[機能F]↑/[コストC]↓