VEの価値理念と基本機能評価の拡大

論文

激動する経済環境の中で,企業は体質改善と新規発展のため,いろいろの努力を行っているが,その中で,近年とくに成果をあげてきたのがVE技法である。

購買部門からスタートしたVE技法が,現在では,本流の設計部門や製造部門で活用され,さらに営業・業務などの間接部門にまで展開されている。

このように,対象部門や対象テーマが多様化してくると,VE技法にもいくつかの問題点が生じてくる。これに対して各社各様の改善手法が発表されているのは,大いに結構であるが,価値工学としての基本的理念が不透明のまま,手順や手法にたよりすぎる場合も見受けられる。

VEの発展と向上のためには,一つには,多くの企業で多くの人に理解されやすく,使いやすい方法として改善してゆかねばならぬが,その反面では,価値工学としての基本理念が,多くの対象テーマの問題解決に適用できよう。技法レベルの向上に努力する必要がある。

本文では,後者の立場から価値工学の向上のための問題点と,その解決法を述べる。

目次

  • <はじめに>
  • 1. 価値と機能の空間ベクトル理念
  • 2. 価値と機能のダイナミックス
  • 3. 基本機能の工学的評価
  • 4. 機能言語の拡充
  • <おわりに>

発行年

1980年 VE研究論文集 Vol.11

著者

九州工業大学
藤野義一

カテゴリー

  • VEテクニック

キーワード

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