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低成長下の企業経営におけるVA戦略アプ口ーチ(1) 製品企画におけるシステムVAの一考察
1960年代の高度成長期から1970年後半の成長期に移って,わが国企業の多くは攻めの経営から守りの経営へ転換し,その戦略も新製品開発主力製品のシェア拡大からコスト低減へと変ってきている。このような,中で新製品の開発は企業にとって大きな問題となり,NO RISK的,防禦的となってきており,その新製品開発方針も技術革新型から市場革新・拡大型を重視するようになっている。企業の製品をそのライフ・サイクルに -
基本原理と機能系統図の関連及びその展開
本論文の主眼とするところは,次の3つである。ひとつは機能系統図についてである。VEでは機能系統図が,本来,非常に重要な役割を持っていると考えられるにもかかわらず,単に形式的なものにとどまったり,あるいは,せっかく時間をかけて作っても,後の代替案との結びつけが明確でないという現象が見受けられるが,これは機能系統図の作成の仕方に一因があると考えられる。VEにおける機能定義,機能整理のひとつの大きな目的 -
開発段階におけるVAの進め方 -F/C ブロックダイアの導入と活用-
開発VEについては,関西支部の主催で行なわれた「開発VE実践研究会」で,1年有余にわたり研究され,その成果報告も"新製品開発のためのVEマニュアル"として発行されている。また,既発表のVE研究論文の中にも,開発段階のVEに関するものがあり,当社においても,種々参考にさせていただいている。しかし,当社の生産形態は個別受注生産を主体とするもので,小規模ながら「システムもの」と呼ばれるようなものも,かな -
特性列挙法による機能分析
当社では,VE普及の一環として,主に中堅社員を対象に入門議座を開いている。過去数回の開催で百数十名の終了者を出している。この講座の指導を通して「機能分析」について苦労した。そこで,われわれは,過去何回かの経験を標準化して,機能分析の一手法として確立しようと努力して来た。例えば,根本氏の講演中ふれておられた「透明軸ボールペン」について,3~4時間としておられたのが,本手法を一通りマスターすれば,1~ -
VE活動と経営情報総合管理システム
低成長時代のコンシューマーの眼は,高度成長時代には想像もつかなかった程,厳しくなり,それはあたかも,VE技術者の眼のごとき様相を呈してきた。消費者団体の各方面での活動は,それらを代表するものであり,適正価格の追求,信頼性表示の要求,そして「約束された機能」の判定等,企業に対する要求は,激動する経済環境を反映してか,かなり多様なものになってきている。そうした市場環境に対応すベく,企業のVE技術者に対
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