命を育む (1)   (ゆ)  No.65 

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

あっという間に6月ですね。季節の変り目というのは体調を崩しがちですが、私は1カ月前にひいた風邪が抜けきらず、こんなに長いのは初めてです。皆様は、お変りございませんでしょうか?

さて、前回のブログの続きですが、アメリカのホストファミリーの娘さんの結婚相手の条件二つのうちのもう一つというのは、『日本車に乗っている事』だったそうです。その理由を聞いたら、『とにかく丈夫で故障しないし12年間乗っていても大丈夫だった事もあるので日本車が大好きで、旦那さんになる人も、日本車が好きでそれに乗っている人が良かったから』との事でした。
さすが「技術大国日本」ですね。これは同じ日本人として、聞いていて嬉しかったですが、彼女もずっと妥協せずに思い続けていたから(彼女いわく)完璧なご主人と巡り合えたのだと思います。

もう一つ、「ものをつくる(1)~(5)」で、写真に写っていた「もの」ですが、塔、鳥居、忍者の道具、カメラ、そして最後の一つは自転車でした(意図的ではなかったのですが、たまたま(1)の枝垂れ桜のキャプションに隠れています)。(ものをつくる(1) https://www.sjve.org/10233http

実は、この桜の写真は最終日のランチの後にホストファミリーを見送り、私一人で南禅寺や哲学の小道を散策してから、京都府立植物園の側の川岸の枝垂れ桜を見に行った時に撮ったものです。 タクシーの運転手さんや観光客の方から勧められたのですが、本当に綺麗でした。少し早目の夕食に鰊そばを食べたくなり、川沿いのお蕎麦屋さんへふらりと入ってメニューを見ていたら何故かお酒も飲みたくなり、鰊と揚げ出し茄子と天国のようだった4日間の京都旅行の思い出を肴に奈良(日本酒発祥の地です)の地酒を頂きました(解放感の成せる技なのか、一人でお酒まで頂くのは初めてだった事を念のためお断りしておきます)。

カウンター席で、お店のご主人と話していたら、『今年は桜が遅かったので、植物園の桜のライトアップ期間が1週間延期されて今日までになったから行ってみては?』とチラシをくださいました。 ライトアップ期間は、チラシでは確かに1週間前までの日程になっていたので、観光客は知りえない情報でした。実際に聞いてみる事って大事ですよね。実は、仁和寺の御室桜のライトアップを見に行く予定でしたが、帰りの時間を考えて植物園にしました。夕暮れ時の園内はそれほど人も多くなく、桜を始め様々な花や樹木に癒やされた後、発車10分前に帰りの新幹線に飛び乗りました。

様々な製品をつくる際にも、多くの情報を収集して誕生させた後にも、VEでいう所の2nd Look とでもいいますか、見直して改善を加えてさらによりよい製品へとしていくのだと思いますが、誕生させるのはもちろん、誕生させた後も育んでいくのは大変な事だと思います。
何かをつくり、その後は育んでいく事が大切なのは、子育てにも通じる所がある気がします。子育ての経験のない私が知った風な事は言えないのですが、ホストファミリーの3人の子供達と行動を共にしてみて、娘さん夫妻は実に愛情を持って上手に子育てをされているなあと思いました。

14歳の長女は、スキューバダイビングが大好きで、将来は海洋学を学びたいからと来年、家を出てモントレーの方にある全寮制の高校へ進むそうです(娘さんご夫妻は寂しそうでしたが、彼女の意思を尊重して応援しているようでした)。11歳の次女は、先にも触れましたが中国語の読み書きができ日本語も読めるほど語学も得意で、絵も上手、自分の考えもしっかりと持っている才女でした。8才の長男は、朝5時に起きて20時に寝る(寝顔は天使のようでした)という健康的な生活を送り、時に礼儀正しくもある一方で、ピコ太郎のPPAPも披露してくれる(本当に世界レベルで流行ったようです)ヤンチャな面もあり、起きている間はとにかくずっと元気一杯で走り回っていました。

私が学生時代にホームステイしていた時、ホストペアレンツが当時5歳の娘さんや3歳の長男の意見にも真摯に耳を傾けていて、『子供扱いしないで一個人として尊重していてすごいなあ』と感心した事があります。そうやって子供達を育ててこられた両親をお手本に、今度は娘さんがご主人と一緒に、子供達の個性を尊重しつつ育てているんだなあと、彼らを間近に見ていて思いました。

前回のブログで、高校の時に美術部に所属して主に陶芸をしていた事に触れましたが、一応、絵も描いていました。下の絵はそのうちの一枚で、一つの芽を育むためには、太陽や水の助けが必要という思いで確か17歳の頃に描いたものです。マンガみたいな絵で、ここに載せるのは少々気恥ずかしくもあるのですが、手前味噌ながら私の母は『この絵を見ていると癒やされる』と気に入ってくれていましたので、他にもそう思ってくださる方が一人でもいらしたら嬉しいです(経年劣化していますが、真ん中の双葉とハートの部分にラメを振ったりしたので当時はキラキラとして綺麗でした)。

Inochi o hagukumu 1975 picture by y★u

我が家にペットはおらず、ベランダに溢れる花や植木も主に主人が世話をしているのですが、VE協会の事務所が自由が丘から駒沢大学へと引っ越してから15年あまり、主に私が職場の植物の世話をしています。自分の世話もままならない私が植物の世話をするようになったのは、あるきっかけがあったからなのですが、次回にさせていただきます。

子育ても製品もまず「企画」が最初にあると思いますが、当会では、「企画段階のVE」セミナーを、6月26、27日と7月3、4日と計4日間にわたって開催いたします。 締切りは6月19日となりますので、是非、ご参加をご検討ください。(https://www.sjve.org/9782

では、よい週末をお過ごしくださいませ。  (ゆ)

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