料理をする(5)  (ゆ)  No.232

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

前回のブログでご紹介したお料理のキットの購入というのは初めてだったのですが、結婚したての20代の頃、お菓子のキットをしばらく取り寄せていたことがあります。お惣菜は、まだ味の調整ができると思うのですが、お菓子はきちんと分量どおりに計量して作らないと失敗してしまうものもあります。このキットは必要な材料が必要な分量だけ入っていて、混ぜて焼いたり冷やしたりすればできあがりという簡単なものだったので、主人の実家への帰省の際に持って行き、主人の母と一緒によく作っていました。

それまで、計量に神経質にならなくていいスイートポテトやクッキー等の簡単なお菓子を作っていたことはあり、キットは計量や材料を揃える手間が省けるし、もっと簡単と思っていたのですが、一度、大失敗したことがあります。スポンジケーキの材料を混ぜ過ぎたせいなのか、ふんわりと美味しそうにできたのも束の間、時間と共になぜかどんどん固くなっていき、フォークが刺さらないという事態に。しばらくの間、主人の実家では、「裕子ちゃんの石ケーキ」として笑い話にされていました(まあ、ヘンに慰められるよりは気が楽でしたが…)。

大学で所属していたサークルの合宿の際には部員達で自炊をしていたのですが、チキンカツを作った際には、後輩から『学食みたいだ!』という感想(一応、褒め言葉?)をもらえた一方で、外側が柔らかいのに芯があるパスタ(火力の問題に加えて腕の未熟さもあったと思います)も作ったことがあります。料理は、材料や調味料が揃っていても、調理の仕方により美味しくも不味くもなるので、奥が深いなあと思いますが、その評価というのも食べる人によって違いますよね。

社会人になってから、インド料理を何年か習ったことがあります。30分位玉葱を炒め続けて作るカレーベースと様々なスパイスとを調合した本格的なカレーは、私は美味しかったのですが、主人は市販のカレールウを使ったカレーの方が好みらしく今一つのようでした。

また、高校の家庭科では、自分でメニューを組み立てた料理を作り、家族達の感想も書いて提出するという宿題が何回かありました。アドバイス等もしてくれた母は感想も一所懸命に書いてくれましたが、私より楽しそうでもありました。料理は掃除や洗濯に比べて、創造的な家事という印象でしたし、何より『美味しい!』と言ってもらえると作り甲斐がありました。

私の実家では、親族とか家族の友人・知人の誰かしらが一緒に食卓を囲むことが多かったのですが、以前、私が結婚した後に、弟の友人が『お姉さんの作った○○が食べたい』と言っていたと聞いて、いくらでも作ってあげたいと嬉しかったのを覚えています。

面倒臭いと思って作る料理と、食べる人のことを思って作る料理では、たとえ同じ材料や調理法であったとしても、味が違ってくるのではないかと思います。食べてくれる相手のことを考えて作る料理は、顧客本位のVEと通じる所もあるかもしれませんね。

まだ発展途上の私が偉そうに言えることでもないのですが、料理を美味しく作るには、まず日常で数多く実践してみて失敗しても改善していくことに加えて、「料理の基本」が大事ではないかと思います。例えば、和食なら、きちんと出汁をとるとか、調味料は『さしすせそ「砂糖、(酒)、塩、酢、醤油、味噌」』の順番で入れるとかですね。

こういう料理の基本は、本でもネットでも調べればすぐに出てきますが、「開発設計の基本」に関しては簡単に出てこないと思います。当会では、日常的に行う開発設計の業務に「VE・原価企画」のキーポイントを溶け込ませ、「開発設計の基本」を実践することで良い開発ができるようになることを目的とした「開発設計業務でのコストエンジニアリング講座」を11月17日にオンラインにて開催予定です。この機会に是非ご参加ください。(https://www.sjve.org/semi/19959

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

 

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