脳を活性化する(7)  (ゆ)  No.259

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

このブログの№253から「脳を活性化する」をテーマにご紹介して参りましたが、前回の続きの「コストもかからず少しの時間があればできる脳の活性化の手段」というのは「グーパー体操」です。ブログ№256(https://www.sjve.org/21858)でも、くるみを握ったり、小さなものを手でつまんだりして手を使うことが脳の活性化にいいことをご紹介しましたが、グーパー体操は道具も必要なく、自分の手のひらをやや強めに握り、思い切りパッと開くだけですのでとても簡単です。

順天堂大学医学部の小林弘幸教授によれば、このグーパー体操を1分間やるだけで、加齢と共に消滅してしまう毛細血管の血流増加が確認され、更にその刺激により新しい毛細血管が作り出されていたことも判明したそうです。毛細血管が蘇れば動脈硬化を防ぐと共に、血流がよくなることで高血圧対策にもなるとか。

また、認知症のアルツハイマー型は老廃物アミロイドβが脳に蓄積することで発症すると考えられているそうですが、手を動かすことは脳の血流アップにもつながり、脳の血流をよくするとこのアミロイドβを排出しやすくなり、血管トラブルが原因で起きる脳血管性認知症の対策にもつながるそうです。小さな体操でも大きな効果があるのでVE的にも優れていると思います。

お茶の水健康長寿クリニックの白澤卓二院長によれば、アミロイドβは20~30年という長い年月をかけて徐々にたまっていき脳にダメージを与えるので、逆にいえば、生活習慣を見直してアミロイドβがたまらないようにすれば発症の予防ができるそうです。生活習慣については、このブログ№173~179「生活習慣を見直す」や№180~185「食生活を改善する」でも触れてきましたが、やはり、毎日のことである食事を改善すると認知症を遠ざけられるようです。

まず、脳に炎症をもたらす超加工食品(スナック菓子や菓子パン等の日持ちするように高度に加工された食品の総称)は、中毒症もあるので、できるだけ控えた方がいいそうです。ただ、こういった超加工食品や有害物質を完全に摂らないことは不可能なので、食べる量や回数を減らして、有害物質の排泄を促す食べ物や解毒作用のある野菜やきのこ等を積極的に食べた方がストレスもたまらないそうです。

他にも、脳を若返らせる食べ物として、青魚(良質な脂質が豊富)やココナッツオイル等、飲み物では、赤ワイン(1日2杯まで)や緑茶(1日に2杯)等が勧められていました。私の実家では、毎日のように緑茶を頂いていましたが、同じ緑茶、同じ急須でも淹れ方のせいなのか、同居していた祖母の淹れてくれたお茶は特に美味しかったことを覚えています。

私事で恐縮ですが、本日28日はその祖母の月命日(偶然ですが母方の祖母も同じ28日です)で、そんなことも思い出した次第です。お茶の効用かどうかは証明できませんが、超加工食品の摂取が少なかったであろう祖母の記憶力はとてもよくて、親族や友人・知人の電話番号(おそらく50件以上)がすべて頭に入っていて、「人間電話帳」のようでした。70代になっても、電話をかけたい人の名前を言うだけで即座に諳んじてくれて電話帳を見るよりずっと早かったです。私が結婚してからも、毎年、私の誕生日にはかかさずお祝いの電話をかけてきてくれました。

更に手前味噌で申し訳ありませんが、祖父もお茶好きに加えて80代で他界するまでずっと手を動かして仕事をしていたせいか認知症とは無縁でしたし、祖父母の長男で麻雀が好きだった父も、職場の仲間内では「人間コンピューター」と言われるほど計算が速かったそうです。父は見た目も若かったようですが、3人とも、同年代の人達より脳が若かったのではないかと思われますので、生活習慣(特に緑茶)の影響も大きかったのではないかと思います。

外出自粛の日々が増えましたが、ちょうど新茶の季節です。自宅で美味しい緑茶を頂きながら、脳の活性化も図られてはいかがでしょうか?

脳を活性化することと同様、脳を柔軟にしておくことも大切です。当会では、5月20日に「《やわらかアタマのススメ》VEキャンプファイヤー」の動画配信を行いました。当日見逃された方は、こちらのサイト(https://www.sjve.org/21977)からご覧いただけますので、是非、脳の活性化や柔軟化にお役立てください。

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

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