香りを取り入れる(5)  (ゆ)  No.300

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

今日から新年度ですね。このブログを開始したのが6年前の2月なのですが、今回で300回を迎えることができました。これもご支援をいただいております皆様のお蔭と感謝しております。

今日はエイプリルフール。この数年、噓だったらいいのにと思うようなパンデミック、自然災害、戦争等々、次々と大きな出来事に見舞われていますが、少しでもいい方向に向かうためにもまず自分の気持を安らかにしておくことも大切だと思います。気持ちを切り替えたり不安な心を鎮めたりするための簡単な手段が香りを取り入れることではないかと思い、様々な香りとその効用等についてご紹介してまいりましたが、一番ポピュラーな香りは「ラベンダー」ではないかと思います。

「春眠暁を覚えず」の時期ではありますが、「眠れなくて困る」という声もよく聞きます。ラベンダーには心を穏やかにしたり疲労や緊張を緩めたりする機能があるので、イライラして眠れない時に使うと興奮や疲労感が消えてぐっすり眠れるようになるとか。他にも、気管支炎や喘息、風邪等の呼吸器系の病気、脾臓や肝臓からくる吐き気、筋肉痛、ニキビや湿疹、脱毛症に効き目があり、更に強力な消毒作用があるので、火傷、虫刺され等にも効果があるそうです。ただ、低血圧の人の場合は、使用後に少し感覚が鈍くなったり眠くなることもあるそうなので注意が必要なようです。

一つの花の香りに多くの機能があることに驚いてしまいますが、香りといってもいい匂いばかりではなく、また自分にとってはいい匂いでも、他の人にとってはそうではない場合もありますので、ここでもVE同様に「相手の立場に立ってみる」ことも大切かもしれません。特に、日本人は強い香りを嫌がる傾向にあり、強過ぎる香りはかえってストレスにもなることもあるため微かな香りの方がお勧めで、更に香りの効果は一瞬で現れるので短時間かぐだけでもいいそうです。

以前、かなり個性的で強い香りの香水が流行ったことがあり、ある日、エレベーターに乗った時、おそらく数人の女性がその香水をつけていたと思われるのですが、狭い空間に充満した香りがあたかも目には見えない暴力となって襲ってくるようで閉口したことがあります。他にも、芳香剤等の強い香りが苦手な方もいます。

また、ガスには「危険を知らせる」ために故意に嫌な匂いにしていると聞いたことがありますが、腐敗臭等も嫌な匂いが命を救ってくれる場合もあります。様々な場面に生かされている香りですが、普段の生活でも部屋の用途ごとに使い分けるといいとか。例えば、家族が集まるリビングには穏やかであまりくせのないアロマ、子供部屋(赤ちゃんは生後6か月で匂いをかぎ分け、1歳以降は匂いを記憶に残すそうです)には柑橘系等の優しいアロマ、キッチン等には殺菌・消臭・防虫・(人によりますが)食欲増進等の機能のあるアロマがいいそうです。

下の写真は我が家にあったお香や匂い袋ですが、白檀、桜、沈香、桂皮、甘松等々、どれもが奥床しい感じの香りで、これだけあっても強くは香りません。また、香りを楽しむ手段も、部屋で焚くものの他にタンスやバッグや手紙に入れるもの等様々です。右上の紫色の香袋は体験教室で自分の好きな香りを調合したものですが、いい香りに包まれながら作ることができて楽しかったです。

Japanese fragrance goods  2022.4 photo by y★u

香りの世界は奥が深いものだと思いますが、花の香りが漂う春先はお天気と同様に何かと不安定な上に環境が変わったりする時期でもあります。そういう時は香りの機能を上手に生かして心身共にリラックスされて、新たな気分で新年度を迎えられてみてはいかがでしょうか?

香りの世界同様にVEの世界も奥が深いと思います。当会の東日本支部では、『VEのことをもう少し深く知りたい』『VEの実践ノウハウを学ぶ場が欲しい』というニーズにお応えして「VEを使えるようになろう! 若手の初心者層を対象とした研究会(VE寺子屋)」を2022年度も継続してオンライン形式で開催いたします。お申し込みの締め切りは4月28日 となりますが、締め切り前でも15名の定員に達しましたら受付を終了させていただきますので、早めのお申し込みをお勧めいたします。 (https://www.sjve.org/23841

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

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