免疫力を上げる(5)  (ゆ)  No.250

こんにちは。公益社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会事務局の(ゆ)です。

本日3月19日はミュージックの日で、「日本の音楽と音楽家の現状に関する理解を深め、生演奏による音楽をもっと楽しんでもらうこと」を目的に制定されたそうです。多くの音楽を早くライブで楽しめるようになるためにも、今は自らの免疫力を上げておくことも必要かと思います。

様々なウイルスから身を守るためには、免疫力の維持・向上が欠かせないとのことですが、「皮膚」や「粘膜」も免疫機能にあたり、普段はこの皮膚や粘膜が身体に有害なものの侵入を阻止し守っているので、身体が空気に触れている時点で免疫機能が発揮されている状態ともいえるそうです。「健康を維持する」、「老化や病気を予防する」、「感染から身体を守る」、「抗体をつくる」、これらすべてが免疫力の役割だそうです。

この免疫力を上げるには、腸内細菌の善玉菌を増やして腸内環境をよくすることが大切ということを前回のブログで書かせていただきました。この善玉菌には、乳酸菌やビフィズス菌、麹菌、酵母菌等があるそうですが、腸内には、悪玉菌と日和見菌も生息していて、その理想的な割合は、善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7だそうです。日和見菌は善玉菌と悪玉菌の優勢な方に加勢するので、善玉菌が優位の状態であれば免疫力がアップするとか。

このバランスは食べ物によって変化し、肉や脂っこいものばかり食べ続けると、悪玉菌が増えて免疫力が低下してしまうので、免疫力アップへの近道は、以下のような善玉菌を増やす食べ物を食べることだそうです。

  • 食物繊維:善玉菌のエサになると共に、悪玉菌が増える原因となる便秘を予防・改善し、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がある。
    • 水溶性食物繊維:善玉菌のエサとなって、善玉菌を増やす。糖質やコレステロールの吸収を抑える(果物、こんにゃく、海藻類、きのこ類、人参、オクラ等)
    • 不溶性食物繊維:水に溶けずに腸内の水分を吸収して膨らみ、便のかさを増して腸の蠕動運動を促し、発がん性物質等、腸内の有害物質の排出も促す。
  • 発酵食品:善玉菌の代表である乳酸菌を多く含む。生きた菌がそのまま腸に届く植物性乳酸菌(味噌、漬物等に多く含まれる)や胃酸や熱に弱く途中で分解されてしまう動物性乳酸菌(チーズやヨーグルト等に多く含まれる)があり、善玉菌を増やす効果がある。
  • オリゴ糖:善玉菌のエサとなり善玉菌を増やす。熱や胃酸に強く腸まで届きやすい。オリゴ糖を多く含む食材は、はちみつ、バナナ、ごぼう、玉葱、アスパラガス、きな粉等。

ただ、上にあげたような食品を摂る際に注意したいのは、同じ食品を繰り返し食べ続けていると、それを好物とする腸内細菌ばかりが増えてバランスが偏ってしまうので、色々な種類を食べて腸内細菌の種類を増やすことが免疫力を上げることにつながるそうです。

以前、私の所属する日本ヨーガ学会の大会で講演していただいたこともある東京医科歯科大学・名誉教授の藤田紘一郎氏によれば、『腸は脳より賢い』そうで、生物の進化を見てみると、最初に神経系が誕生したのは、脳ではなく腸だったことが明らかになってきたそうです。地球に初めて生命が誕生したのが約38憶年前ですが、この時の生命に脳はなく、その後、約30憶年をかけて腸が進化して脳ができたそうです。脳よりはるか先に誕生していた腸が脳より賢いといえる理由につきましては、次回にさせていただきます。

腸内細菌に色々な種類があるように管理技法にも色々な種類や切り口があります。当会の東日本支部におきましても、切り口が異なる6つの「部会」を編成し、実務への応用展開を目的とした研究開発・情報交流を積極的に進めています。新年度を迎えるにあたり、2021年度(2021年4月~2022年3月)の部会活動に参加いただくメンバーを募集いたしますので、VEの推進展開や人材育成、ネットワーク拡大などにご活用いただければ幸いです。(https://www.sjve.org/21187

では、よい週末をお過ごしくださいませ。 (ゆ)

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