製品企画とVE活動

論文

現在のわが国における企業競争は,同業他社との競合だけに対処しておれば,企業の存続が可能であるといった時代ではなくなり,他の業界はもとより,国際競争をたえず意識しなければならないのである。

国際競争を意識したとき,部品業界は,現在の完成品メーカーの要求仕様,最優先の考え方を捨て,要求された機能を果すため,最も価値の高い製品を完成させるために,完成品メーカーと対等の立場での協力関係を確立し,VE活動を実施することによって,共に国際競争の勝利者となることができると確信するものである。

そのためには,完成品メーカーと部品メーカーの製品企画が,同一方向を指向していることが,最も望ましいことである。

しかし現実は厳しく,国際競争力のある製品においても,多くの機会損失を発生させており,この点の改善が必要である。

今回,VE研究論文を発表する機会を得たので,ここに私の考えを発表し,完成品メーカーの賛同を得たいと考える次第であります。

目次

  • 1. はじめに
  • 2. 製品企画とは
  • 3. 顧客の要求機能を把握する
  • 4. 要求機能を最低の総コストで達成するための諸活動について
  • 5. 実施例についての留意事項
  • 〔フォークリフト用油圧シリンダーの製品企画〕
  • (1) フォークリフトシリンダーの基本機能について
  • (2) 製品企画のステップについて
  • (3) フォークリフトシリンダーに対する仕様の確認
  • (4) 将来の改善目標を明確にする
  • 5. おわりに

発行年

1976年 VE研究論文集 Vol.7

著者

萱場工業株式会社
岐阜南工場 設計部門VEグループ
松前寛

カテゴリー

  • 開発設計とVE

キーワード

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