事務のVE

論文

VEの定義では「VEとは,最低の総コストで必要な機能を確実に果たすために製品とかサービスの機能分析と改善に注ぐ組織的な努力である」と唱えて,事務の分野にもVEが適用できるとしている。しかしながら,製品などのハードな対象と比べて,事務に対する適用例は少なく,手法上の問題点の解明についても,十分になされているとはいえない。

事務のVEに対する重要性が認識されてきているにもかかわらず,一般には,経費節減運動に見られるような長距離電話の規制とか,コピー用紙の節約などの節約ムードの醸成を促すといった一時的なコスト低減策がとられているケースが多い。

フジタ工業においては,組織の拡大と情報量の増大に伴なって事務及び手続きの複雑化が進行している。一方,事務・技術を問わず,全社員に対してFVE実践コース(2日間の研修)が実施されたことと相俟って,特に事務部門からも,VE適用範囲の拡大が要請されてきた。

今までにとり上げられたものは,作業所事務の軽減に関するもの,各種事務及び手続の改善に関するもの,組織に関する提言などであるが,本論文では,事務手続の改善について,特に手法の展開の仕方を中心として試案を提起したい。

目次

  • 1. はじめに
  • 2. 事務VEの問題点
  • 3. 事務手続のVEについて
  • 現状の把握
  • 機能分析
  • 改善案の作成
  • 4. おわりに

発行年

1975年 VE研究論文集 Vol.6

著者

フジタ工業株式会社
建築統括部 VE課
岩崎武俊
フジタ工業株式会社
建築統括部 VE課
横沢勝弥
フジタ工業株式会社
建築統括部 VE課
見崎一郎

カテゴリー

  • VEの適用局面

キーワード

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