論文
建築工事におけるVE検討は、設計・入札・見積・調達・施工の各段階で企業にとっての受注拡大や利益確保のために実施されている。しかしながら、検討時間の制約があることとVE検討メンバーの意識高揚を促す方法が未確立のために、大胆なアイデア発想の転換ができず、総花的なCR案の提示か仕様の変更提案に終始してしまい、顧客や設計事務所から不信感を持たれる場合が散見されている。VEが目指す抜本的な代替案の提案を生み出すためには、発想の転換が図れるアイデア発想方法の開発が必要となってくる。
ここでは、施工法に関する問題点の反転置換機能を改善着眼点・目標に設定し、それら
を強制的に組み合わせてアイデア発想する新しい方法を提案する。この発想方法を試行したところ、施工フローを入れ替えるという今までにないアイデアが発想されて、大幅な省力化と工期短縮が図れたことで、高い効果が期待できるアイデア発想方法であると確信している。
目次
- 1. はじめに
- 2. 建設VEの現状
- 3. 現状の施工法に関するアイデア発想法の留意点
- 4. 施工法に関する新アイデア発想法について
- 5. 本方式の検証
- 6. まとめ
発行年
2010年 VE研究論文集 Vol.41著者
- 鹿島建設株式会社
建築管理本部 - 柏原忠茂
- 鹿島建設株式会社
建築管理本部 建築設備部 - 足立忠郎
カテゴリー
- VEの適用局面
キーワード
- アイデア発想法
- 反転置換機能の定義
- 建設VE
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