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開発段階におけるVAの進め方 -F/C ブロックダイアの導入と活用-
開発段階におけるVAの進め方 -F/C ブロックダイアの導入と活用-
開発VEについては,関西支部の主催で行なわれた「開発VE実践研究会」で,1年有余にわたり研究され,その成果報告も"新製品開発のためのVEマニュアル"として発行されている。また,既発表のVE研究論文の中にも,開発段階のVEに関するものがあり,当社においても,種々参考にさせていただいている。しかし,当社の生産形態は個別受注生産を主体とするもので,小規模ながら「システムもの」と呼ばれるようなものも,かなりの件数におよんでいるという特殊な事情があるので,開発VEの展開に当っても,当社なりの工夫が必要であった。
当社での開発的要素を含んだ設計は,主に次のような段階で行なわれている。
(1) 引合い--構想設計 見積または応札(開発要素を含む)
(2) 新規受注--開発設計--生産設計--製造
(3) 基礎研究--製品化構想--開発設計
(1),(2)の場合は,いわゆる本格的な大プロジェクトとしての開発設計とはいえないものもあるが,発生件数としては多い。したがって開発設計に際しては,
・技術的革新テンポが急速で,絶えず新技術要素を折込んだ開発設計を行なっていかなければならない。
・特殊システムものなどがあり,繰返し生産が少なく,同時に件数としては増大する。
・他律的な時間制約を受ける。
など,設計に当っては,当社なりの事情がある。
当社のVAも,定着期から発展期へと進み,過去1年余り,川上作戦としてのVAの展開を進め,開発VA重点にVA活動を行なっている。システムものの場合などでは,実際の開発設計を数チームで分担するなどの例もあり,それぞれのチームへの適切なコスト配分の方法をいかにすべきか,機能配分なり,機能区分は,どのようにするのが合理的といえるのか。これらの問題については,寡聞にして既成の手法があるのかどうかが分らず,自主開発的に各種の方策を試みている。
また開発段階のVAについて,もう1つの困難がある。このことについては,既に発表されている開発VE手法の中にもふれられているが,ファーストルックVAの場合,VA対象機器が具体的な形となっておらず,ユーザーの要求は,感覚的で定量的特性として表示されていない場合が多い。われわれは,このようなユーザーの要求について,その本質をとらえ,機能として表現し,その機能をいかにして定量化し,具体的なものとして形而化して行くか,その方法過程が,VAチームメンバーに理解されやすい簡便な方法はないかということの検討をしてみた。
本稿においては,開発段階におけるVAの中で,
・機能とコストの合理的な分配
・ファーストルックの場合の「要求機能」と「物のもつ機能」とを結びつける方法
という2つの項目について,実施例を加えて述べる。