論文キーワード: 機能 6件

VE活動において、適切に機能分野を明らかにすることは重要な事項であり、効率的に 機能系統図を作成することが必要とされる。また、エアーコンディショナーの室内温度制 御、ロボットアームの位置決め等の多くの分野で使用されているフィードバック制御にV Eを適用して価値ある製品を生み出すことが期待されている。 そこで、フィードバック制御を一般化した基本となるブロック線図を基に対象テーマの ブロック線図や回路図などが設計されていることに着目し、同様にその基本となるブロッ ク線図の機能系統図を基にすれば、対象テーマの機能系統図を効率的に作成できると仮説 を立てた。そして、複数の事例による検証により、基本となる機能系統図の機能の名詞の みを特定化した後、特定化した機能の下位レベルに機能を追加することで対象テーマの機 能系統図が作成できることを確認し、本提案の有効性を明確にした。

近年、製品機能の高度化、複雑化により、新規開発や設計変更により生じる品質面での リスクは益々増加している。このリスクを避けるため、創造による変更を行うVEに対し て、消極的になることが製造業の開発現場でも見受けられる。このような傾向は、企業だ けでなく社会全体の成長を停滞させる大きな問題になる。 そこで、本論文では、製品の新規開発や設計変更によるリスクを管理し、品質を確保す るため、VE実施手順にリスクマネジメント手法注1)を活用することを提唱する。この中で、 反転リスク分析系統図を作成する手法を確立する。 この手法により、VE実践の中で、機能本位の視点から、製品全体のリスクを特定・分 析し、具体的な対応を検討することで、新規開発や設計変更によるリスクを漏れなく管理 することができ、品質をより効果的に確保することができることを示した。

近年、公共事業や輸送サービス事業、建設業、自動車産業、電機産業など、ありとあらゆる事業、分野でVEが盛んである。特にここ数年における産業別のVEリーダー取得比率は電機産業を含む製造業が50%以上を占めておりVE活動の活性化がうかがえる。

 電機産業を含む製造業でのVE導入時期は、主として比較的実施し易い機構部品をVE対象テーマに選定してVE活動の実践と定着化を進めている。

しかしながら、VE活動がある程度定着化し、拡大、活性化を進めていく上では、製品やシステム全体をVE対象テーマに選定し、特に電子回路へのVE適用は必須である。

 そこで、本論文では、機能に着目したテアダウン手法の電子回路VEへの適用例を示し、有効性を明らかにするものである。

人口減少時代への突入、少子高齢化の進展、地域間競争の激化など社会情勢が大きく変化しているなかで、道路、河川、都市計画等の社会資本整備のあり方が問われている。

そのような状況のなか、2009年9月には「コンクリートから人へ」をキャッチフレーズに、民主党政権が誕生し、公共事業予算も大幅に削減された。

国や地方公共団体では、公共事業の設計段階におけるVE(以下「設計VE」という)が導入されているが、効率的な社会資本整備を行うためには、改善効果が大きく、設計段階よりも上流側にある、企画段階、開発設計段階でのVE手法の導入が必要である。

本論文では、公共事業の企画段階、開発設計段階に相当する、社会資本整備(公共事業)を実施していく上での指針である「社会資本整備基本計画」の策定にVE手法を適用することの効果と、その手法について紹介する。

公共事業に対する国民の批判や不信感は、相変わらず根強い。この原因として、地域の人々のニーズを十分にくみ取ることができないことや、計画策定手順が不透明になりやすいことなどがあげられる。

そこで「県民が何を必要としているのか」「使用者が求めているのは何か」を把握し、「公共事業が見えるようにする」ため、計画の早い段階から住民の意見を聞きながら計画を策定する県民参画が、公共事業の現場で、導入されている。

一方、国や地方公共団体で、公共事業の設計段階におけるVE(以下「設計VE」という)が導入されている。設計VEの導入目的は、地域のニーズに応じた設計、使用者の立場に立った設計など、公共事業をよりやすく、より価値の高いものとして提供していくことにある。

本論文は、「機能」という言葉で、「県民参画」と「設計VE」を結びつけ、地域住民が求めていることを事業の設計に反映する手法を紹介する。

製品は、その製品に作り込まれた機能がその目的を果たすが、当社の保守サービスという商品は,そこに働く人がその目的(目標)とする機能を果たしていくことに特徴がある。この所期の目標を達成していくには、各職場の人が目標を認識し、働きによって成果をあげていかねばならない。

目標達成に必要な機能は、動機づけをする機能、運用を図る機能、評価をする機能および支援をする機能の4つを具体的に伝え、行動する機能である。これら4つの機能を幹部、VE推進センターおよび各職場が実践した結果、定量的成果として目標値を達成し、定性的成果として経営効率の向上を目指す礎となる新しい企業文化、風土を築くことができる。